多発性骨髄腫の治療成績はプロテアソーム阻害薬、免疫調節薬、抗CD38抗体薬の登場によりめざましく向上しています。さらに2022年にはCAR-T療法が保険適応となりました。かつて治癒が困難と言われていたこの疾患も一部の患者さんには治癒を目指せる時代になっていると考えています。

塚田 信弘 (つかだ のぶひろ)
日本赤十字社医療センター 血液内科 副部長
新潟大学、長岡赤十字病院、東京大学医科学研究所、順天堂大学を経て現在の日本赤十字社医療センターに勤務しています。もともとは造血幹細胞移植が専門ですが、現在は多発性骨髄腫やALアミロイドーシスの先進的な治療にも関わっています。診療で大事にしていることは協調、敬意、想像力、好きな言葉は情熱、勇気です。